室生山は太古の火山活動によって形成され、自然エネルギーに満ちている。奈良時代末、皇太子山部親王(後の桓武天皇)の病気平癒を祈願し、興福寺の学僧賢璟ら僧五人が山中で祈祷して効果があり、勅命で室生寺が創建された。平安時代初め、賢璟の高弟修円が伽藍建立に当たった。興福寺の法相宗をはじめ天台、真言、律宗などの高僧を迎え、山中で修行する傍ら各宗を勉学する道場となった。龍が住むという龍穴もあり龍神信仰も盛んで、雨乞い祈願も度々行われた。
さらに少し登り国宝五重塔を仰ぐ。高さ十六・一メートルと屋外に建つもので最小の塔。平安時代初期、寺で最古の建物で、頂上の相輪が珍しく、九輪の上に水煙でなく、宝瓶と八角形の宝蓋が設けられている。伽藍を造った修円が宝瓶に竜神を封じ込めたと伝わる。

時間8:30~17:00(12月~3月は9:00~16:00)
拝観・利用料大人600円、小人400円、団体30名以上で100円引き
所在地〒633-0421 奈良県宇陀市室生78 
TEL0745-93-2003
ホームページ 西国四十九薬師霊場会 
https://yakushi49.jp/08murouji/
備考駐車場あり (有料)

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