金鱗湖の南東の湖畔に、天祖神社が鎮座しています。由布盆地が大きな湖だった頃、湖に棲んでいた竜の在住を許可した天祖神(てんそのかみ)【天之御中主神】など4柱をお祀りする神社です。

 拝殿の御由緒書きによると、大足彦忍代別命(おほたらしおしろわけのみこと)【景行天皇】12年(82年)、「速津媛(はやつひめ)に勅して皇祖霊神を祀りたるを当神社の創始となす」とあります。

 伝説によると、蹴裂権現が西の湖壁を蹴り裂いた時、湖底に棲んでいた一匹の大きな龍は、急激に湖水が減少したため神通力を失い、身を悶えながら小川を上り、辿り着いた場所です。

 竜は、天祖神に「私は、長い間この湖に住んでいた龍です。湖のすべては望みません。唯、この地に少しばかりの安住の地を与えてください。そうしてくだされば、ここに清水を湧き出させ、永くこの地を護りましょう。」と訴えました。

 天祖神は、竜の願を聞き入れ、岳本の池(現在の金鱗湖)が残されました。こうして今も「岳本の池」には清水と温泉が湧き出ています。その後、しばらく「岳本の池」に留まった竜は再び神通力を得、雲を巻いて昇天したと伝えられています。

所在地〒879-5102 大分県由布市湯布院町川上
TEL0977-84-3111(湯布院振興局地域振興課地域振興係)
ホームページ 大分県由布市 
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