神龍湖は、岡山県倉敷市に流下する高梁川上流支川の一つ帝釈川に大正13年建設された発電用ダム「帝釈川ダム」の貯水池です。
全長8km・周囲24kmの湖の東側は広島県庄原市東城町、西側は同神石郡神石高原町です。上空から見ると龍の姿に似ていることから名付けられました。湖面を1周約40分で遊覧船が航行し、高さ200mを超える石灰岸壁と四季折々の渓谷美を楽しむことができます。
神龍湖上流の「帝釈峡」は石灰岩の渓谷が約18kmも続く国の名勝地です。周囲の比婆山・道後山を合わせて国定公園第1種特別地域にも指定され、遊歩道が整備されています。
石灰岩の浸食でできた天然橋や洞窟が数多くあり、なかでも国の天然記念物に指定された「雄橋」は、全長90m、幅19m、高さ40mの世界最大級の自然の岩橋で、訪れる人を圧倒します。
石灰岩地帯特有の動植物も数多く生息し、学術的に評価が高いだけではなく、貴重な自然の宝庫として地域に古くから親しまれてきました。
この一帯の自然を守ろうと、神龍湖ではEM菌を活用し湖水の水質浄化に取り組んでいます。地元の小学校ではEM団子を作って湖に投入したり、各家庭では米のとぎ汁を発酵液にして流したり、地域全体で湖水の水質保全に取り組んでいます。
また帝釈川では、観光客、ボランティアガイド、地元住民など、帝釈峡ファンに広く呼びかけて、毎年、”帝釈峡みんなできれいきれいキャンペーン”を行い、帝釈峡全体の美化活動にも取り組んでいます。
このほか神龍湖を中心とした帝釈峡一帯ではさまざまなイベントが催されています。
神龍湖の上下流に続く帝釈峡3億年の時間と空間、城下町東城の歴史・文化、高原の清涼な空気と豊かな山の幸、中国山地の山間の盆地に今なお息づく自然・文化・歴史をご堪能ください。

所在地〒729-5132 広島県庄原市
ホームページ 一般財団法人水源地環境センター 
http://www.wec.or.jp/library/100selection/content/shinryu.html
備考[鉄道利用] JR芸備線東城駅からバス20分 [車利用] 中国自動車道東城ICから車で15分

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