八百富神社

長さ387メートルの橋で陸地と結ばれ、国の天然記念物にも指定されている愛知県蒲郡市のシンボル「竹島」の中央には、日本七弁財天のひとつである「八百富神社」があります。八百富神社の主祭神は市杵島姫命（いちきしまひめのみこと）ですが、四柱の御祭神のひとつ、八大龍神社には海の神様、豊玉彦命（とよたまひこのみこと）が祀られています。

『龍神略縁起』によれば、藤原俊成（ふじわらのとしなり）卿の夢に、「この海底で年月が経過すること数百年に及んでいる。この島に社を建て私を祀るならば、永く守護をあたえよう」との託宣があり、その通りに海底に綱を入れさせたところ、龍神の御尊体が現れたという言い伝えがあります。そのことから、雨乞いを始めとした霊験の著しい神様として多くの崇敬を集めています。

写真：PIXTA