古くから霊山信仰の聖地として崇められ、富士山、立山と並んで日本三霊山のひとつとされています。どの季節に見ても美しい山ですが、とりわけ、晴れた冬の雪化粧がかかり真っ白な姿は優美であり、夕日が沈む前に紅色に染まる様は、まさに壮厳、神々しいという言葉がぴたりとくる山です。

石川、福井、岐阜の3県にまたがる白山は、手取川、九頭竜川、長良川、そして富山県の庄川の4つの河川の水源があります。白山に源を発したそれぞれの河川は、裾野に肥沃な土を運んで広大な扇状地を作り、田畑を潤して山麓や平野の暮らしに豊穣をもたらしました。そのため、白山は、農耕を司る水の神、龍神として、さまざまな山の恵み、養蚕などの殖産の神として、さらには、日本海上における航海の目印として利用され、航海や漁労の守護神としても崇められてきました。

もともと存在自体が神体山で、土俗信仰の遥拝(ようはい)の対象だったようですが、奈良時代に、越前の修行僧、泰澄(たいちょう)により開山され、登拝の霊山へと変化していきました。

※伝記・泰澄和尚(たいちょうかしょう)によると、越知山の岩屋で修行する泰澄が、ある晩見た霊夢の中で、「身を飾れる貴女」が現れて「白山に来るべし」とお告げを受けたことから、険しい尾根を辿って山頂に登り、さらに1000日間、山にこもって精進潔斎(けっさい/神事・仏事の前に、飲食その他の行為をつつしみ、水浴などして心身を清めること)したといわれています。(その他、加賀にはさまざまな伝承があります。)

写真:PIXTA

所在地〒920-2501 石川県白山市白山(高山植物は、白山山麓及び山頂地域)
TEL076-273-1001(白山観光協会)
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