絶えず池の水が入れ替わり、決して濁ることのない池

湧水地(ゆうすいち)とは、地下水が地表に自然に出ている場所のことですが、新潟県中魚沼郡津南町には、1日に約43,000トンの水が湧き出る池、龍ヶ窪(りゅうがくぼ)があります。エメラルドグリーンの美しい水を惜しみなく満ち溢れさせる神秘的なこの池は、1日で池全体の水が入れ替わる、決して水が濁ることがないとも言われます。

この地域には河川がなく、近隣に住む住民の水利用はこの遊水群に頼っており、昔から大切に守ってきた池でもあります。

1974年に新潟県の自然環境保全地域に指定され、1985年には環境庁の「全国名水百選」に選ばれました。飲料水としても人気が高く、自由に持ち帰ることができます。

いくつもの龍神伝説が息づく

この竜ヶ窪には多くの昔話が存在し、その中に龍が三日三晩雨を降り続けて池をつくったという話もあります。この池を守る2つの集落はそれぞれの龍を神さまと崇めた神社を有しており、今でも毎年7月に祭礼を行っている極めて神聖な場所です。

植物

沼をとりまく広葉樹林の構成種は高木ではブナ、ミズナラ、ホオノキ、サワグルミ、ハウチワカエデ、ヤマモミジ、トチノキ、タカノツメ、ウワミズザクラ、クリ、イヌシデなどがみられます。岸辺にはエゾソロネ、サワオリギリ、ミゾソバ、シダ類、クロズル、アカモノミズバショウなど39科67種が認められています。

植生

野鳥相は種類、個体数ともに多く、36種が確認されてます。岸辺の低木にはモリアオガエルの卵塊が無数にみられ、湧水口には化石昆虫と呼ばれているトワダカワゲラが多産します。また、早春には相当数のクロサンショウウオが繁殖するため池に集まり、浅井ところに卵塊を産み付ける。本県では少ないカワマスも生息します。

所在地:〒949-8204 新潟県中魚沼郡郡津南町大字谷内6217
TEL:025-765-5585(津南町観光協会)
アクセス:JR飯山線「津南駅」よりタクシーで15分、関越自動車道「越後川口IC」または「塩沢石打IC」より車で約60分
駐車場:約30台、大型車可
にいがた観光ナビ https://niigata-kankou.or.jp/spot/6988
津南町観光情報(つなんめぐり) https://www.town.tsunan.niigata.jp/site/kanko/ryugakubo.html

写真:PIXTA

share
◎このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleのプライバシーポリシー利用規約が適用されます。